意識高い系、きつい
みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。
僕は元気です。概ね元気。こないだですね、中学時代のクラスメイトと食事に行きました。会うのは実に……えっと……六年ぶりくらいです。それまで一切連絡を取っていなかったクラスメイト。ここでは彼のことを、意識くんと呼びましょう。
意識くんは中学時代大変ビジュアルもよく、運動もでき、勉強もそこそこできるという。文句のつけようがない人間でした。彼に関しての記憶はあまりないですが、まぁよくいるイケメンという感じでしたね。
で、いろいろ端折って、意識くんと食事に行った当日の話をしていきます。
まず、待ち合わせ場所に集合。意識くんと出会いました。仕事帰りなのか、スーツ姿。意識くんは開口一番僕にこう言いました。
「こうふりだ!何も変わってないね!」
今思えばこれは伏線だったのですが、よくあるセリフですし、ここで気づけというのは無理があるでしょう。僕の苗字は江戸川でも金田一でもないので。
意識くんと中身のない話をしながら、とある食事処へ。意識くんがタバコを吸いたいとのことで喫煙室での食事。
まぁ、最初は特に何も起きませんでした。普通の、久しぶりに再会した人間同士の会話。探り探り。しかし、意識くんの興味は次第に、高卒フリーターである僕の境遇へと移っていきます。
「へぇ。じゃあ、もう受験はしてないんだ」
するかバカ。と怒ってやりたくなりましたが堪えます。この時点では、意識くんの目的がいまいち掴めていませんでした。
「やりたいこととかないの?」
と、聞かれましたので、素直に、好きなことやりたい。とか、できる限り家で寝っ転がってネットしたい。みたいな返答をしました。すると意識くんは
「へぇ〜。じゃあ、あの時の俺みたいだね」
始まりました。
ここで僕は気がつきます。意識くんの今回の目的に。そして、散りばめられた伏線の数々に。
「俺もさ、今の仕事やる前?大学行かずにギャンブルばっかしてさ、でも友達に、それじゃお前終わるぞ。って怒られたわけ」
お、おう。なんでしょう。この聞いたことある話。また異世界ハーレムものかよ!みたいな気分になりました。しかし意識くんの話は続きます。
「その友達がさ、会社に誘ってくれて、大学やめて、今そこで働いてんだけど、いい上司にあってさ、その人みたいになりたいって思って、今こうなってる」
くっさ。アホちゃう?と言いたくなりましたが、笑っときました。
「で、今は月30稼いでる。俺変わったなぁ〜」
そうか〜変わったか〜。
「お前もさ、変わろう?」
……きっつ。
きつすぎて草生えました。ちなみに意識くんはこの会話の間、ちょっと電話!つって、抜ける時間もありました。露骨な仕事しているアピール。
スーツ姿での登場で、仕事帰りアピール。開口一番、お前は変わってないなぁ発言。度重なる自分の変化への気づきの強要。これは何ハラでしょうか。
さらに意識くんはこの後、僕が現在やっている仕事を否定し始めました。そこはオタク特有の早口でまくし立て、なんとか論破直前にまで至ったわけですが、論破しようとすると、意識高い系は尻尾を巻いて逃げ出します。はぐれメタルかな?
と、いうことがあった中で、あんまり関係ないですが、僕は意識高い系について言いたいことがあります。
家でやれ!!!!!!!
家でsiriにやれ!!!!!!
意識高い系の方がこのブログを見てくれていることを祈るばかりです。
でも、自分が意識高い系かどうか、わからない方もいるでしょう。そこで、日本一親切な僕が、意識高い系診断を作ってあげました。褒めてください。
これから出す10の質問に答えてもらいます。「はい」の数を覚えておいてください。
1 最近よく、ビジネス関連の本を読む
2 行動ではなく、理屈を調べるのが好きだ
3 成功した人の動画を見ていると、気がついたら二時間経っている
4 日本は遅れていると思う
5 正直自分に今の環境は狭すぎるなと思う
6 ぐうたらしている人を見るとイライラする
7 コネを作るために、偉い人とコンタクトを取ろうと努力する
8 小池都知事みたいな話し方を練習している
9 会議大好き。事件は会議室で起こっているんだ
10 自分には才能があると信じている
お疲れ様でした。結果ですが、「はい」が一つでもあった人は意識高い系です。残念!
でもさらにさらに優しい僕は、意識高い系の治療の方法を教えてあげましょう。簡単です。黙って行動することです。もしあなたが並べるいくつものありえない理論を、無言のうちにやってのけたら、あなたは意識高い系ではなく、意識の高い人になります。
その過程を逐一報告するのやめてください。五歳児かお前は。パパー!見て〜!つって、三角に折った折り紙持ってくる五歳児か。鶴を折り終わってから持ってこい。五歳児じゃないんだから。
疲れたのでこの辺でやめておきます。意識高い系の諸君!ぜひ頑張ってくれ!